夜尿の原因は大きく分けて、夜間尿量の増加と夜間膀胱容量の減少の二つです。すなわち、夜、寝ている間のおしっこの量が普通より多すぎるか、夜、寝ている間に膀胱に貯められるおしっこの量が普通より少なすぎるか、あるいはその両方ということです。したがって、治療としては、夜間尿量を減らすこと、および夜間膀胱容量を増やすこと、ということになります。前者には、抗利尿ホルモンが有効であり、後者には、夜尿アラーム、抗コリン剤などが有効です。なお、頻度は少ないのですが、夜尿症の中には、膀胱や腎臓などの器質的な異常が原因となっていることがあります。
夜尿アラーム:おねしょを知らせるブザーで、尿が出ると「ピッ、ピッ」という電子音で知らせる装置です。睡眠中の膀胱容量を増やし、尿意により起きやすくする効果があります。